2014/11/29 Retaカフェ

記:多谷ピノ

11月29日に練心庵にて「宗教的テーマの番組アーカイブを見て語るカフェ」、通称ReTaカフェが行われました。

今回見た映像は「NHKスペシャル臨死体験」と伊丹十三監督の映画「大病人」。臨死体験をはじめとする80年代アメリカニューエージムーブメントの釈先生の解説をお聞きしました。印象的だったのは、いわゆる「オカルト」や「臨死体験」が現代日本では「広く薄く」定着したとの言葉です。とても、腑に落ちました。なるほど、そうかもしれない……。いろんなシーンで目にする「薄まった」と思われる、あれやこれやを思い浮かべました。

一方、末期ガンが主人公の「大病人」の映像もなかなか衝撃的でした。延命治療である「スパゲティ症候群」を目の当たりに見せられるなど、主人公さながら、自らの「死」への向き合い方について考えさせらました。

現代日本を描くキーワードとして「終活」はもはや外せません。自らのエンディングをデザインするという、自己決定の延長のように思えるそれは、「現代社会の要請」でもあるという言葉に、まさに今「終活」にいそしむ親を持つ子供としては自らを鑑みることしきりでした。

「末期」「終活」「死後の世界」。簡単に結論の出ないキーワードばかりですが、そこから現代社会との付き合い方や、家族の関わり方を考えることはできそうだとしみじみ思いました。